令和6年度 第84回情報交換会

開催日時:令和7年3月27日(木)

開催場所:釧路プリンスホテル(釧路市)

テーマ:技術伝承
「コロナ禍の影響等により、昨今、ベテランと若手のコミュニケーション不足が露呈するようになり、円滑な技術伝承がこれまでよりもうまくいかないケースが散見されるようになった。このことから、ベテランと若手の融合に向けた様々な方法論を情報共有することにより、今後の技術伝承を円滑に進めていくための「きっかけづくり」を行うことを目的とする。」

討論の内容を①参加者の組織の年齢構成、②世代間の意思疎通・技術継承における課題、③ベテランと若手の融合策・技術伝承策に分け、それぞれについて活発な議論が行われました。その結果、参加者の多くの組織では若手不足、若手とベテランを繋ぐ中間層不足等の課題を抱えており、若者への技術伝承に苦労している状況が伺えました。また、その課題解決に向けて「育成プログラムの作成」、「業務マニュアルの作成」、「真似から自分で考える力の育成」、「従来法による指導(遠慮しないでしっかりと指導)」、「1日1回の声掛け」、「交流会(飲み会)の実施」等、様々な取組が報告され、有意義な会となりました。また、開催の2週間前の技術士2次試験の合格発表により、見事合格した新たな4名の皆様が情報交換会に参加したことを申し添えておきます。

技術伝承をテーマとした討論の様子

令和5年度 第82回見学会・講演会

先の第81回総会・情報交換会にて森田技術士からご提案のあった、道東の猛禽類に関する保護活動について学ぶ機会を持とうと、道東技術士委員会のみならず、北海道開発局にもお声掛けさせていただき、下記の見学会・講演会を開催しました。

日時:令和5年10月30日(月) 13:30~20:00

1.見学会 13:30~15:00 参加者36名

釧路市北斗にある釧路湿原野生生物保護センターにおいて、施設の見学、及び㈱猛禽類医学研究所のご協力の下、バックヤードツアーを開催して頂きました。

シマフクロウについて説明する渡辺氏

見学会では施設内展示や道東で見られる猛禽類について説明を受けたほか、バックヤードツアーでは保護されている猛禽類や実証実験の準備が進むマグナス風車(バードストライクが起こりにくいとされている形状の風車)について見ることができました。また、保護活動で活躍しているドクターカーも見せていただきました。

バックヤードツアーでケージをのぞき込む参加者
ケージ内で保護・飼育されているオオワシ
猛禽類保護に活躍しているドクターカー

2.講演会 16:00~18:00 参加者57名

場所:釧路プリンスホテル

講演1:「シマフクロウ、オジロワシ・オオワシの現状と保護の取組み」

講師:環境省釧路自然環境事務所野生生物課 野生生物企画官 若松徹氏

講演2:「鳥類の収容から環境で起きていることの事象を推測する」

講師:株式会社猛禽類医学研究所 副代表 渡辺有希子氏

講演では、若松氏、渡辺氏にそれぞれの立場からの猛禽類保護の現状や取り組み、今後の課題について、非常に興味深い内容を語っていただきました。今回の講演会で技術士だけでなく行政の方とも情報を共有できたことは、非常に有益なことであったと思われます。

講演風景

3.懇親会 18:00~20:00 参加者24名

懇親会では会員と講師のお二方を交えた情報交換のほか、渡辺氏からは㈱猛禽類医学研究所の活動内容についてもご紹介頂き、参加者は猛禽類保護を含む自然保護への意識が益々高まったものと思います。

企画者の森田技術士による乾杯

最後は、やはりこうでなければ、と小松田技術士による挨拶及び「道東技術士委員会式」万歳三唱で締め、有意義な見学会・講演会は盛会の内に終了しました。

参加者の皆様、及び今回の見学会・講演会にご協力頂いた皆様には心より感謝申し上げます。

令和5年度 第81回総会・情報交換会

令和5年度 第81回総会・情報交換会を開催しました。

新型コロナの影響で様々な活動が制限され、当会もほぼ休眠状態となっておりましたが、そろそろ再始動しても良いのではないかと、手始めに総会及び会員間の情報交換を行う機会を持ちました。

日時:令和5年7月28日(金)18:00~20:00 出席者35名

場所:IN THE SUITE(帯広市)

1.総会 18:00~18:30

紅葉代表から、技術士を巡る最近の動向についてお話し頂いた後、事務局より、総会が行われなかった期間における事業報告ならびに決算報告、及び新年度の予算案について説明し、出席者からご承認を頂きました。

また、森田技術士より、道東の猛禽類について学ぶ機会を持ってはどうかという企画のご提案を頂きました。

企画案を発表する森田技術士と真剣に聞く参加者

2.情報交換会 18:30~20:00

情報交換会では、久しぶりとなる会合の場で活発な情報交換が行われました。また、新たな技術士の仲間を迎え、これからの抱負を語って頂きました。今後のご活躍を期待致します。

4人の新しい仲間たち

終わりに阿部技術士による締めの挨拶と乾杯で有意義な講演会と楽しい情報交換会は盛会の内に終了しました。

阿部技術士による締めの乾杯

参加者皆様には心より感謝申し上げます。

令和元年度 第80回講演会 ~防災まち歩き~

令和元年度 第80回講演会を開催しました。

今回は、北海道本部防災委員会、一般社団法人北海道建築士会釧路支部のご協力の下、初めての士業連携(技術士と建築士)にて「防災まち歩き」を企画、実際に釧路市の繁華街などを歩き、防災について深くかつ広く考える機会を持ちました。

なお、今回の講演会につきましては、北海道教育大学釧路校、釧根測量設計業協会、釧路市測量設計事業協会、釧路市、一般社団法人北海道産学官研究フォーラムのご後援をいただいております。

日時:令和元年11月1日(金) 13:30~17:30

場所:釧路市交流プラザさいわい

1.「防災まち歩き」  13:30~15:20 参加者40名

①概要説明

目的:

近年、千島海溝巨大地震が切迫していると報道されている中、関係する技術者である我々が釧路市津波避難計画を基に「防災まち歩き訓練」を体験し、安全に非難するための課題点等を検証すること。

 概要を説明する清水技術士と今回ご指導頂いた酒井教授

ユーモアも交えつつご指導下さった酒井教授

②まち歩き

参加者を4グループに分け、高さ1~3mの津波警報が発令されたと想定し、1時間ほど釧路市市街地の浸水想定区域を歩き、「安全モノ」「問題モノ」を確認、記録。

技術士の視点、建築士の視点のそれぞれで街中を確認し、意見を交換しました。

海抜表示板を確認(A班)

バス停留所表示板をチェック(B班)釧路市防災庁舎(C班)繁華街の街並みを見ながら意見交換(D班)

③マップ作製

作成したマップと撮影した写真を並べて表示

2.講演会          15:40~17:30 参加者56名

①講演:「リスボン大震災と復興事業」

講師:北海道教育大学釧路校 酒井 多加志 教授

講演風景

真剣に聞き入る参加者

②まち歩き結果グループ発表(グル-プリーダ-にて)

取りまとめた結果をグループごとに発表。

発表風景

③まち歩き講評

大学での授業等でまち歩きを数多く行っている酒井教授から、「技術者のまち歩きは学生と視点が違い、新たな気づきがあった」とご講評いただきました。

酒井教授による講評

3.情報交換会        18:30~20:30 参加者40名

①挨拶:道東技術士委員会 代表 紅葉克也 技術士

挨拶する紅葉代表

②情報交換

情報交換会風景

「防災まち歩き」というテーマから、士業連携や産学官の今後の取り組みなど、各々の立場から活発な情報交換が行われました。

また、情報交換会中、以下の方々に本日の感想と今後の期待を含めた一言を頂きました。

日本技術士会北海道本部防災委員会 委員長 城戸 寛 技術士

一般社団法人北海道産学官研究フォーラム 副理事長 藤原 達也様

一般社団法人北海道建築士会釧路支部 金子 ゆかり様

オホーツク技術士委員会 代表 橘 邦彦 技術士

北海道本部防災委員長 城戸技術士

北海道産学官研究フォーラム 藤原副理事長

北海道建築士会釧路支部 金子ゆかり建築士

オホ-ツク技術士委員会代表 橘技術士

終わりに小松田副代表による締めの挨拶と「道東技術士委員会式」万歳三唱で有意義な講演会と楽しい情報交換会は盛会の内に終了しました。

参加者皆様には心より感謝申し上げます。

なお、今回まち歩きについてご指導いただいた酒井教授は、本年6月に近代消防社から「地図から読み解く自然災害と防災(減災)」を出版されております。(ISBN:978-4-421-00930-9)

まち歩きについても記述があります。興味がおありの方は書店等にお問い合わせください。

次回の講演会は、来年6月帯広にて開催予定です。